ご挨拶新古賀クリニック診療科新古賀病院診療科古賀病院21診療科新古賀リハビリテーション病院みらいみらい介護医療院辺春診療所野伏間事業部矢取事業部教育研修部 少子高齢化が益々進む中、日本の高齢者人口がピークに達し、生産年齢人口の減少に伴い労働力の確保が厳しくなり、医療、介護、年金等の社会保障が崩壊する可能性が危惧される2040年を目途に新たな地域医療構想の検討が始まりました。従来の2025年を目標にした地域医療構想では、二次医療圏を基本とし、高度急性期、急性期、回復期、慢性期として医療機能を区分し、必要病床数を算出し、医療病床数を合わせるための話し合いが進められてきましたが、ほぼ合致する病床削減が行われました。新しい医療構想では、地域医療計画の上位に位置すると定義した上で、回復期を包括期とし、二次医療圏を基本にしつつも、医療需要の変化や医療従事者確保、医療機関の維持、アクセス等の観点から医療提供体制の課題を考慮する事になりました。医療と介護の垣根を超え、在宅も視野に入れることが提言されています。今迄の高度急性期、急性期から回復期、慢性期への流れで考えてきた医療が、多くの余病を持った高齢者が増え、高齢者救急に対応するのは、必ずしも高度急性期、急性期とは限らない事になって行きます。通院が出来なくなった高齢者に対しては、在宅医療が必要になってきます。少子高齢化が進む地域では疾病構造も変化し、患者数も減少すれば、大きく医療提供体制が変化する事を覚悟しなければなりませんし、地域完結型医療が求められている現在、地域医療構想の下での地域医療連携が重要であるのは言うまでもありません。 さて諸物価、人件費の高騰に対して診療報酬が適切に設定されておらず、病院を主として、全国の医療機関が経営の悪化に苦労しています。良質の医療を提供する事は、医療機関の使命ですが、このままでは提供する医療の質も低下するのではないでしょうか。社会医療法人天神会も、医師を筆頭に優秀な職員の確保が運営上も経営上も極めて重要と考えており、人財確保の為のしっかりとした人事計画を作っていくと同時に多職種連携、チーム医療、DXの推進を行っています。 昨年4月から開始した医師の働き方改革に対しても、連続勤務時間、勤務間インターバルを遵守しながら、不必要な時間外労働を減らし、勤務環境の改善に取り組みました。複数主治医制の導入やタスクシフトやシェアを推し進めながら、地域に根差し、地域に信頼される社会医療法人 天神会を今後も目指してまいりますので、ご指導ご鞭撻の程を宜しくお願い申し上げます。社会医療法人天神会 総病院長 島 弘 志— 4 —社会医療法人天神会総病院長挨拶
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