介護老人保健施設こが21介護老人保健施設弥生園産科・婦人科みやじまクリニック古賀国際看護学院法人本部事務部こがケアアベニュー宮ノ陣大石町・縄手三国事業部天神在宅ケアセンター【ケアアベニュー宮ノ陣、デイサービス、ケアセンターたんぽぽ・ラウンドケアサービスこが】 こがケアアベニュー宮ノ陣では、本年も高齢者の尊厳と安心を大切に、サービスの提供に努めてまいりました。ご家族の皆様、地域の皆様、関係機関の皆様のあたたかいご支援とご協力に、心より感謝申し上げます。 今年度は、「ポジティブエイジング」を念頭に施設運営に心がけました。「ポジティブエイジング」とは、高齢者が年齢を重ねることを前向きに考え、身体的・精神的・社会的な健康を維持しながら、充実した人生を送ることを目指す理念です。この理念は、老化を避けられない衰えとしてではなく、新たな可能性や成長の機会として捉える視点を提供することができます。施設では、この考えを基本に、色々な取り組みを行ってまいりました。①認知症予防カフェ 月に1回、Wカフェで認知症予防カフェを開催しました。講師は、こがケアアベニュー宮ノ陣で働くスタッフや、地域で活動する方々にお願いしました。毎回20名程の方が参加されました。地域からも5~6名程度の方が参加されていました。特に人気のあった内容は9月に行われた「アフリカ音楽を体験 太鼓で脳を活性化」と11月に行われた「簡単に指を使ってパステルアートを楽しむ」でした。アフリカ音楽では、初めて触る楽器に、皆さん興味津々で、実際に体験できることで大きな盛り上がりになりました。パステルアートは、アルカディア(通所介護)のスタッフが担当しました。障害のある方も簡単に色付けができるので、ご自分の美的感覚を最大限に発揮してありました。実は私も1月に「日本の武道に学ぶ呼吸法」についてお話をさせていただきました。講師は当日まで、内緒にしておりましたので、私が紋付き袴で登場した時は、皆さん驚いてありました。ある意味、脳を刺激することに成功したことでしょう。またもう一つの取組として、誰でも参加できるように促しました。毎月、ラウンドケアサービスこが(定期巡回随時対応型訪問介護・看護)のスタッフが車椅子や認知症がある方も介助して、一緒に参加しました。②クレヨンサマーナイト 以前は7月に開催しておりました。しかし、記録的な猛暑が続いており、昨年から9月に移行しました。しかし、9月とはいえ、暑さひとしおに感じられました。メインステージでは、各グループの発表が行われ、庭園では22軒にも及ぶ屋台が出店しました。そして最後は、演歌歌手「小島よしき」さんの炭坑節に乗せて、皆で盆踊りを行いました。下は赤ちゃんから、上は103歳の方までが同じ時を過ごしました。③餅つき 毎年、20kgのお餅を作っています。昔取った杵柄で、餅丸めに参加した女性が、一年で一番脚光を浴びる瞬間かもしれません。準備や餅つきは、フリースクールに通う、NPO法人未来学舎の生徒達が行い、餅丸めを職員や高齢者が行う姿は、本当に世代のバトンを感じています。④クレヨン桜マルシェ 桜の花が庭園を賑やかに彩る季節に、マルシェを行っています。今年は、初めての取組みを行いました。回覧板で地域にお住まいの方、アベニューの入居者に声をかけて「オモウマい人が集まるカラオケ大会」を開催しました。15組の参加枠に対して32組の応募がありました。下は8歳から、上は100歳の方まで、それぞれの世代を代表して出場されました。中には、祖父・父・子の三世代で出場している方もいらっしゃいました。惜しくも出場を逃した方々は、是非、来年もご応募いただけることを願っております。1つ反省点がありました。カラオケ大会が賑わうばかり、マルシェ会場のお客さんが少ない状況になっていました。来年は、ステージ進行を見直して、来場者も運営者も含めて、皆で楽しめる催しを目指していきたいと思っております。 こがケアアベニュー宮ノ陣に暮らす方々、地域で暮らす方々が、「明日もまた頑張ろう。」と思えるような取り組みを行いました。「ポジティブエイジング」は人生を前向きに捉える為の考え方です。老年期は、これまで重ねてきた人生を統合する時期にあります。これまでの人生を受け入れ、穏やかな老後が迎えられるように、施設としては、人との関わりが感じられる環境を整えていきたいと思っています。今後とも、施設の活動に対して、ご理解とご協力いただけるよう新しい年度も、どうぞ変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。— 109 —施設長 末次 輝こがケアアベニュー宮ノ陣
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