社会医療法人天神会 2024年度 年報
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介護老人保健施設こが21介護老人保健施設弥生園産科・婦人科みやじまクリニック古賀国際看護学院法人本部天神在宅ケアセンター事務部三国事業部こがケアアベニュー宮ノ陣大石町・縄手 2024年度は、パリ五輪での日本選手の活躍、大谷翔平選手のMLB初の50-50達成といった明るい話題の一方、政治資金問題が影響した衆院選の与党過半数割れ、金融業界での個人情報の不正利用や大手自動車会社の品質不正、更に、フジテレビにおける人権侵害などのコンプライアンス違反が次々と発覚し、違反企業の倒産が過去最多となった年でもありました。地場企業でも、高速船の浸水隠し発覚により船舶事業から撤退を余儀なくされたJR九州では、安全対策やコンプライアンスの重要性を上げ、九州電力でも法令順守や安全管理を何よりも優先させると強調しております。しかし、日本郵便の不正の横行、企業の雇用調整助成金の不正受給などが今も尚発覚しているのが実情であります。 当管理室では、前年度に引き続き、「天神会のコンプライアンスについて」を始め、ハラスメントの防止に向けた教養など、職員の知識や意識向上のための研修等を行いました。 2024年度の主な取り扱い事案についてですが 〇 苦情対応等の相談~85件(前年度比-21件) 〇 ハラスメント事案 ~10件(前年度比+3件) 〇 業務車両事故等 ~41件(前年度比-21件) 〇 介護サービス事故 ~65件(前年度比-42件)と、ハラスメント事案以外は何れも減少しております。 新型コロナウイルス感染症も5類に移行し約2年、新型コロナウイルス感染症患者は減少したものの、全国的にも救急車の利用者は増加し、新古賀病院においても救急搬入件数は、新型コロナウイルス感染拡大時期以降ここ数年300~400件余り増加しており、2024年度は、昨年度より473件増加し、累計の4666件となり過去最高を更新し続けております。 消防庁では増大する救急需要への対応策として、救急車の適時・適切な利用の推進「求める側」、救急需要への適切な対応「応じる側」、そしてこれらを支える「基盤」に分けて整備し、検討がなされているところであります。応じる側の新古賀病院としては、断らない救急のための病床確保など受入体制作りが今後重要になると思われます。 今年度は、消防署による消防法に基づく、新古賀病院への立ち入り検査(消防査察)が実施されました。「建物の状況」「消火器や誘導灯などの消防用設備等の維持管理状況」「廊下や階段の避難経路確保状況」など防火に関する検査 ハラスメント事案については、パワーハラスメントが6件、セクシャルハラスメントが2件、患者によるもの2件と前年度より増加し、パワハラにあっては、被害が拡大し職場環境の悪化を惹起させる事態となっており、早い段階での把握による迅速な対応が望まれます。 業務車両事故に関しては、前年同様、後退や方向変換時の安全確認不足によるブロック塀などへの単独での接触事故が相変わらず多発しており、事故には至っていないものの、危険運転車両として通報される事案もあっております。 介護サービス事故は、当管理室での誤薬や与薬漏れ事故の報告の取り扱い受理を行わなくなったことで、大幅に件数が減少しておりますが、転倒・転落による骨折事故がかなりの頻度で発生している状況です。 不祥事をなくすためには、コンプライアンス意識の向上は勿論のこと、内部公益通報制度の活用、定期的な研修に加え、職員一人ひとりが不祥事を「自分事」として捉え、日頃から不正行為の兆候に気づけるよう意識を高めることが不可欠であります。特にリーダーの方はよろしくお願いします。が行われ、様々な指摘がありました。中でも、本館と管理棟との間のドライエリア部分の屋根が建築基準法による不適格に該当し、余儀なく撤去となりました。 天神会の施設の中で新古賀病院・古賀病院21は防災管理者が必要な防火対象物(対象用途(病院や福祉施設など)が5階以上10階以下にあり対象用途の床面積の合計が2万㎡以上)に該当し、火災以外の災害(地震や毒性物質の発散等)による被害軽減のための点検や訓練が義務付けられており、検査資格者による定期点検や地震を想定した訓練も実施しております。 病院や老人福祉施設などを利用される方々は災害弱者に該当します。多数の者が出入りし、又、勤務する施設での災害による被害軽減・予防のために、天神会の各施設の防火・防災管理者を中心に職員一丸となって、防火・防災に取り組む必要があります。— 128 —室長 桝本 賢一室長 平山 文彦コンプライアンス管理室救急・防災室

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