診療技術部看護部各委員会報告業績編集後記教育講演会・研修会・研究会天神会医療研究会抄録 2024年度は、スタッフ総数33名体制(理学療法士24名、作業療法士6名、言語聴覚士3名)で診療に当たりました。リハビリ依頼件数は、6,182件/年(前年比124.2%)と増加し、ほぼ全ての診療科の処方に対応することができました。またリハビリ総実施単位数は92,301単位/年(前年比109.6%)とリハビリ提供量も増加傾向です。 令和6年診療報酬改定により、リハビリテーション・栄養・口腔連携体制加算が新設されました。この加算はADL・栄養・口腔へのアプローチを一体的且つ早期に多職種協働で取り組み、重症化予防や早期回復を目指すものです。病棟毎に専従リハ専門職2名以上、専任管理栄養士1名以上の配置要件があり、リハスタッフは6名増員して取り組みました。当院では、5つの全ての一般病棟において7月から取り組みを開始し、10 リハビリテーション課では2名の新入職を迎え、スタッフ総数54名(理学療法士28名、作業療法士22名、言語聴覚士4名)で活動をおこないました。年間の総依頼件数は4,119件(前年比111%)と過去最多を更新し、整形外科、呼吸器内科、循環器内科を中心にすべての診療科に対応しました。産休・育休等によりリハビリの提供量は170,225単位(前年比94%)と若干減少することとなりました。 今年度は“リハビリテーション・栄養・口腔連携体制加算”の取り組みを開始しました。リハビリテーション栄養口腔連携体制では、一般病棟においてすべての入院患者を対象に、入棟から48時間以内に専従専任の理学療法士作業療法士がADLの評価を行い、入院中の廃用予防の啓発を行います。個別にリハビリが必要と考えられる方にはリハビリ処方を主治医に提案、これに加え看護スタッフ・歯科衛生士による口腔機月から加算算定を開始しました。2024年下期の実績(5病棟平均)は、入棟3日以内リハビリ開始割合95.7%(基準80%以上)、土日祝リハビリ単位数が平日比98.7%(基準80%以上)、ADL低下割合0.8%(基準3%未満)と、全病棟において基準を十分に達成することができました。 また法人全体で診療の質向上のため認定資格取得の推進を行い、当院においても栄養サポートチーム専門療法士、心臓リハビリテーション指導士、心不全療養指導士、3学会合同呼吸療法認定士など昨年度も新たに多くの資格取得がありました。 今後も診療の質を高め、充実した急性期リハビリ体制をスタッフ一丸となって構築して参ります。今後ともご指導の程、宜しくお願い致します。能評価・指導、管理栄養士による新たなGLIM基準による栄養評価・指導と併せ、毎日のカンファレンスで対応を検討、対処することで、入院患者のADLの維持向上に向けて取り組みます。アウトカム評価としては個別にリハビリ介入する際は3日以内に介入する割合が8割以上を、また、土日祝日のリハ介入量が平日の8割以上、ADLが入院時と比較して低下した患者の割合が3%未満を指標に取り組んでいます。これまでも回復期リハビリテーション病棟においては365日体制でリハビリの提供をおこなってきましたが、一般病棟においても365日リハビリ提供体制を開始しましたので必要十分な人員の確保を行います。 次年度も“リハビリテーション・栄養・口腔連携体制”を進化させ、チームで入院患者のADL維持向上に取り組んでまいります。— 156 —新古賀病院 リハビリテーション課 副課長 成冨 耕治古賀病院21 リハビリテーション課 課長 真鍋 靖博リハビリテーション課
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