社会医療法人天神会 2024年度 年報
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診療技術部看護部各委員会報告業績編集後記教育講演会・研修会・研究会天神会医療研究会抄録 2024年度は、理学療法士17名、作業療法士12名、言語聴覚士5名の計34名体制で診療を行いました。回復期リハビリテーション病棟(48床)および療養病棟(97床)に対して準病棟配置体制をとり、全診療科での年間総依頼件数(処方数)1347件に対してリハビリテーションを提供しました。 この1年間は法人および小郡地区行動目標に沿って、“リハビリテーション病院機能”のレベルアップを最大目標に掲げ、様々な課題に対して改善策を実践しました。実践内容は主に以下の2点、①新規入院患者数の増加、②目標指向的アプローチによる良質な回復期リハビリテーション提供体制構築です。①に対しては新古賀病院(主に脳神経外科)や古賀病院21(主に整形外科)での診療科カンファレンス参画や早期退院支援相談により、法人内連携の強化に重点を置き、結果、法人内からの新規入院数は飛躍的に増加し、回復期リハ病棟の稼働率・適応率は通期で高水準を維持することが可能となりました。また②に対しては、入院後14日以内の自宅訪問調査(入院時訪問調査)を戦略的な柱として推進し、入院時訪問調査57件(対象患者141名のうち40.4%)でありました。リハビリや退院支援を行う上で退院後の生活を見据えて、具体的な計画を立てる上では入院時訪問調査は非常に重要であり、成果として「実績指数54.3、FIM利得34(R7年3月提出回復 本年度職員数1名(理学療法士1名)体制で病棟リハビリテーション業務及び透析時運動指導を実施しました。当クリニックの病棟では主に、脳血管疾患や運動器疾患、呼吸器疾患、循環器疾患のリハビリテーションに取り組んできました。自宅退院を目指したリハビリテーションはもちろん、施設入所や帰所を目的に、環境に合わせたゴールに向けてリハビリテーションを実施しております。 今年度は昨年度に比べ施設入所調整目的での転院や入院の患者さんが増加傾向となっております。施設の選定に始まり、その施設の環境に合わせたADLの設定、導入するサービスの検討、歩行補助具の選定及び導入など、患者さんが安心して期リハ病棟実績)」までリハビリ実績を改善することができました。結果、今年度2月からは『回復期リハビリテーション病棟 入院料1』への施設基準の類上げを達成しました。また、こうした取り組みを外部へ発信する機会として、「回復期リハビリテーション病棟協会研究大会 in 札幌」(2演題発表)では、医師、および看護部・リハビリ課・栄養課・地域連携室スタッフによる多職種チームで参加し、現場実践と学術活動の両立を図りました。 2040年を見据えた地域医療構想では、“高齢者救急への対応”と“質の高い回復期リハビリ機能”の両立が一層求められています。こうした将来像に対応するため、今年度心臓・腎臓・嚥下リハビリ、就労支援、自動車運転再開支援など、各専門分野での研修や資格取得を推進してきました。2025年4月からは心大血管リハビリテーション料の算定し、心腎疾患のリハビリ提供体制を整備し、一段と強化する予定です。 2025年度はリハビリ専門職を総数41名体制へ増員し、『科学的・実証的リハビリテーション』・『高活動量リハビリ病院』をコンセプトに掲げ、提供量と質の両立を目指します。引き続き多職種連携を軸とし、地域医療への貢献と、信頼されるリハビリテーションを提供していきます。今後もご指導宜しくお願い致します。施設での生活を送るために、多職種のスタッフと密にコミュニケーションを取りながら検討し、チーム全体で取り組んでいます。 治療は終了したが自宅退院が困難となり方向性を検討している患者さんや、これから施設入所のために時間が必要な患者さん、そのような方々を安心安全な生活へ導くために、野伏間クリニックはとても重要な役割を持っている施設であると考えております。— 157 —新古賀リハビリテーション病院みらい リハビリテーション課  副課長 石橋 和博野伏間クリニック リハビリテーション係 奈須 智樹

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