診療技術部看護部各委員会報告業績編集後記教育講演会・研修会・研究会天神会医療研究会抄録 小郡地区栄養管理課では、常勤6名の管理栄養士が新古賀リハビリテーション病院みらい、みらい介護医療院、老人保健施設弥生園の3施設において、栄養管理・給食管理に取り組んでいます。給食管理では、食材や栄養補助食品、経腸栄養剤の価格高騰に対応するため、毎月の経費や患者様1人当たりの食材費を把握し、その推移を評価することで、無駄のない食材管理を徹底しました。さらに、個別対応を行い適切な食事量を提供することで、残食量を減少させ、食品ロスの削減にもつなげました。新古賀リハビリテーション病院みらいでは、低栄養に該当する患者様の栄養状態を維持・改善することを目標に掲げ、2025年度は年間500件以上の食事提案書を医師へ提出し、個々の状態に応じた食事内容を提案しました。また、回復期リハビリテーション病棟では、新たに体重増加の取り組みを開始し栄養強化を行った結果、入退院時の体重変化率において全国平均を上回る成果を認めました。さらに、栄養介入の結果を取りまとめた論文が、日本栄養士会雑誌に掲 新古賀クリニック栄養管理課は、パート管理栄養士1名と、新古賀病院スタッフが兼務し、栄養指導業務に取り組んでいます。KPI目標である栄養指導については、年間目標件数4200件(栄養指導料金有り)に対し、実績4419件で目標達成率105%でした。内訳は、糖尿病透析予防管理指導430件(前年度比99%)、糖尿病センター栄養指導3229件(前年度比116%)、外来透析栄養指導760件(前年度比86%)でした。肥満外来の新規栄養指導介入患者が増加している一方、透析患者の高齢化により指導対象者が減少傾向となっています。 学会発表については若いスタッフも積極的に取り組んでおり、日本糖尿病学会年次学術集会2演題、糖尿病九州地方会3演題、日本病態栄養学会年次学術集会2演題を発表し、病態栄養学会誌に原著論文1編が採択されました。さらに、資格については病態栄養専門管理栄養士、糖尿病病態栄養専門管理栄養士をそれぞれ1名ずつ取得しています。今後も新たな知見を習得する努力を惜しむことなく自己研鑽に励み、充実した患者指導に繋げていきたいと思います。載予定です。また、外来透析患者様を対象に、水溶性食物繊維を用いた集団調理教室を開催し、排便コントロールの改善や栄養状態の向上を認めました。介護分野では、栄養マネジメント強化加算の取り組みとして、栄養状態の評価だけでなく、口腔内、咀嚼・嚥下状況、姿勢や食事環境を確認し、必要に応じて他職種へコンサルトを行いました。これにより、入居者様が安全に食事を摂取できるよう努めました。また、単に食事を提供するだけでなく、「食べていただいてはじめて栄養になる」という理念のもと、食事の工夫や食事介助にも積極的に関与しました。 私たち管理栄養士は、高齢化社会における疾病予防、介護予防、健康寿命の延長といった国が掲げる重要な課題に対し、常にできることを考えています。最新の栄養学的知見を応用しつつ、当院独自の特色を活かした質の高い栄養管理を提供してまいります。— 158 —新古賀リハビリテーション病院みらい 副課長 柏木 香菜子新古賀クリニック 栄養管理課 主任 平山 貴恵栄養管理課
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