診療技術部看護部各委員会報告業績編集後記教育講演会・研修会・研究会天神会医療研究会抄録 院内感染対策は、病院に関わる全ての人達が安心して通院・入院、働くことができることを目的としている。その為、感 新型コロナウイルスが感染症法5類へ移行し2年経過しましたが、入院患者数は昨年度とあまり変わりなく346名の患者が入院しました。患者層としては高齢者や老人介護施設系からの入院が多かったです。今年度は2件の院内クラスターが発生しました。その内1件は職員18名、患者27名の新古賀病院では過去最大のクラスターでしたが、感染対策委員会を始め、クラスター該当部署の師長及びスタッフ、他職種とともに感染対策を講じて対応し、2週間程度で終息しました。感染対策向上加算関連カンファランスでは久留米医師会、久留米市保健所、 院内感染対策部門および感染対策委員会は、医療関連感染防止に向けた活動を行っています。 2024年度は、手術部位サーベイランス(対象:6手術コード)で感染率の低下を確認できました。さらに、血液培養複数 今年度は、6月より第2種協定指定医療機関の協定を県と締結しました。抗菌薬適正使用に向けて、各診療科にAWaRe分類を周知し、当院採用薬を分かりやすく表示しました。委員会活動としては、①感染ラウンド(毎週):医療廃棄方法の遵守や手指消毒薬の期日内使用等の確認を実施し、不適切な状態については担当 新型コロナウイルス感染症が5類感染症に移行してから、社会全体の感染対策への意識変化が見られる中、医療機関内では引き続き感染対策の維持が求められています。当院では全病棟でクラスターが発生しました。感染拡大防止に尽力したものの、繰り返し発生するクラスターに対して院内感染リスクの深刻さを改めて認識する結果となりました。細菌微生物検査では、MRSA17件/340検査(5%)が陽性でした。薬剤染対策委員会は問題点を把握し対策を行い活動しています。久留米大学病院、近隣施設と感染対策の意見交換等ができ、当院を含め参加された施設の感染対策向上に貢献できたと思います。サーベイランスでは、昨年度に手指衛生材の使用量が少ないことを指摘され、今年度は昨年より手指衛生使用量増加しました。CLABSI、SSIのサーベイランスについては、特に大きな問題はありませんでした。今後も引き続き院内の感染対策に努め、安全・安心の医療を提供していきたいと思います。セット率は上昇経傾向となりました。次年度は、医師会や保健所とのカンファレンスを通して地域連携の強化に努めたいと考えます。これからも医療の質の向上に貢献できるように活動していきます。部署および委員会で周知しました。②感染対策講習会(2回/年):e-learning で実施しました。1回目のテーマは『個人防護具の着用』、2回目のテーマは『標準予防策とは?』でした。参加率は100%でした。耐性菌は8件検出されました。抗菌薬適正使用の推進、標準予防策の徹底により感染拡大抑制に努めます。感染対策向上加算関連では、古賀病院21、嶋田病院を中心とした合同カンファレンスに年4回、シミュレーション型訓練に2回参加し、貴重な意見・情報交換を行いました。今後も感染症発生状況を監視し、最新の知見に基づいた対策を迅速に実施することで、患者と職員の安全確保に努めてまいります。— 169 —新古賀リハビリテーション病院みらい 感染対策委員会 島 美樹子新古賀病院 感染管理室 前野 慎一古賀病院21 感染管理室 長主 貴大新古賀クリニック 感染対策委員会 藤原 嵩感染対策委員会
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