社会医療法人天神会 2024年度 年報
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診療技術部看護部各委員会報告業績編集後記教育講演会・研修会・研究会天神会医療研究会抄録 当委員会は2024年3月で発足より23年目を迎え、2ヶ月に一度、新古賀病院、古賀病院21合同でZOOM会議方式にて委員会を行ない、2025年2月で第129回の開催となりました。 2024年度活動報告を致します。当委員会では主にⅠ.診療科別血液製剤使用量報告、Ⅱ.事例報告、Ⅲ.検討議案、Ⅳ.遡及調査等に関して協議・検討を行っております。 Ⅰ.診療科別血液製剤使用量報告では、診療科別の使用量だけではなく、返品、廃棄となった製剤数の報告も行っており、適正使用に役立てています。 Ⅱ.事例報告では、4点チェック忘れ、製剤廃棄、輸血同意書取得漏れ、投与ポンプミス、製剤返却に関する申し送り不備、製剤ラベル貼り間違いなどの事例報告があり、事例の詳細を把握し同様の事例が起きないよう内容を共有し、周知徹底を促しています。 Ⅲ.検討議案は今年度は挙がっておりません。 Ⅳ.遡及調査は新古賀病院にて2件で、HBc抗体陽性転化による調査2件でした。主治医に報告を行ないましたが、死亡の理由で1件追跡不可能、1件感染の疑いなしとなりました。 2024年度の各製剤の合計使用量はRBC 48単位、アルブミン156単位でした。RBCは2021年度までは使用量が増加傾向にありましたが、2022年度より減少し、今年度はさらに減少しました。アルブミンは昨年度と比較すると66単位増加し、過去5年間で1番多く使用されました。FFPは4年連続で使用はありませんでした。昨年度、初めて血小板輸血が実施されましたが、今年度の使用はありませんでした。製剤破棄に関しては、法人内での連携を行い、破棄製剤はありませんでした。また、輸血に関する事故等はなく、遡及調査の対象事例もありませんでした。2023年3月より輸血管理システムの導入と同時に、輸血関連の検査を法人内で開 輸血同意書に関して、2024年5月より「予定使用量」を記載したものに改訂致しました。 血液製剤の使用量の推移に関しては図1・図2に提示します。2024年度の新古賀病院(図1)のRBC(赤血球液)使用量は、4840単位で前年比110.2%と増加しました。FFP使用量に関しては1390単位(前年比106.4%)で、FFP/RBC比が0.29となり、適正使用加算取得条件のFFP/RBC比<0.27を達成する事が出来ませんでした。アルブミン使用量に関しては16089単位(前年比143.6%)と増加しAlb/RBC比が3.32となり、適正使用加算取得条件であるAlb/RBC比<2.0を達成できませんでした。古賀病院21(図2)のRBC使用量は789単位で前年比85.9%と減少しました。FFP使用量は昨年度より大幅に増加し22単位(前年比550%)で、FFP/RBC比0.01と適性使用に取り組むことが出来ました。アルブミン使用量は1882単位(前年比156.1%)で、Alb/RBC比2.01と適正使用に取り組むことが出来ませんでした。来年度も引き続き、4点チェック忘れ対策や血液製剤の適正使用、また各部署と協力し、業務改善に取り組んで行きたいと考えております。始したことにより、輸血実施までの時間短縮や、輸血に関する管理を円滑に実施することが可能となりました。 — 171 —古賀病院 21 臨床検査課 永田 海春 ・ 古賀 千恵・田中 美里・髙村 優希新古賀病院 臨床検査課 原 佳菜子・石川 安奈・重野 朋也新古賀リハビリテーション病院みらい 臨床検査課 主任 鈴木 由希子新古賀病院 輸血療法委員長 吉戒 勝古賀病院 21 輸血療法委員長 合志 光平輸血療法合同委員会

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