診療技術部看護部各委員会報告業績編集後記教育講演会・研修会・研究会天神会医療研究会抄録 当委員会はDPCコーディング及び病名コードの精度向上を目標に活動しています。DPC分析ソフトを用いた月次検証結果を基に、それぞれの診療科の特性に合わせたDPCコーディング委員会を開催し、コーディング精度の向上に努めました。 2024年度は、循環器内科、消化器内科、脳神経外科、消化器外科において、4回のDPCコーディング委員会を開催しました。第1回目の循環器内科DPCコーディング委員会では、他院のDPCデータとの比較分析を実施しました。その結果、当院において副傷病名が選択されていない診断群が複数存在することが判明し、それらの診断群分類において副傷病を有する症例も認められました。この問題に対し、医師へ副傷病名の定義と診断群分類毎に選択可能な副傷病名リストを提供することで、副傷病名の選択基準・ルールを明確化しました。 当委員会は年4回開催しており、8月に泌尿器科、9月に腎臓内科、1月に循環器内科、3月に呼吸器内科医師に出席いただき、病名の登録方法やカルテに記載して欲しい情報、詳細不明コードの発生状況の提供や、DPCデータからみえる在院日数やコストに関する課題、重症度、医療・看護必要度などについて医事課・診療情報管理課から報告しました。報告内容について医師から「知らなかった」と言われることも多く、事務サイドから情報発信をしていく重要性の気づきと共に、委員会の活動にも大きく影響を与えています。 詳細不明コードの使用率は令和3年度5.51%、令和4年度5.32%、令和5度4.24%、令和6年度2.47%と確実に低減して 詳細不明・詳細不明コード使用率の低減における取り組みとして、2023年度の詳細不明・部位不明コード使用率は平均7.5%と高く、月ごとの変動も大きかったため、2024年2月より使用率減少に向けた取り組みを開始しました。その結果、2024年度の平均使用率は3.5%に低下しました。2024年度は、DPC分析ソフトを活用した月次検証と診療科毎の委員会開催を通じて、DPCコーディング及び病名コードの精度向上に一定の成果を上げることができました。今後も継続的な活動を通じて、更なる精度の向上に努めてまいります。おり、2024年11月単月実績では1.09%と委員会活動の効果が現れています。また、他院との抗生剤のベンチマークから、点滴日数の削減や早期の内服へのスイッチなどを提案しました。 全国の様々な医療機関がDPCデータを使用し、在院日数やコスト分析に注力しており、その結果が診療報酬改定時に診療報酬点数や機能評価係数として反映されています。当委員会としてはデータを活用・分析し得られた結果を医師・看護師へフィードバックし診療・ケアの向上の一助となるよう活動を続けていきます。— 182 —新古賀病院 救急科 小此木 太一新古賀病院 医事課 主任 緒方 悦子新古賀病院 診療情報管理課 副主任 野口 勝矢古賀病院21 院長 宮川 洋介新古賀病院 診療情報管理課 統括課長 平井 幸彦古賀病院21 診療情報管理課 主任 藤原 隆寛DPC管理委員会
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