ご挨拶新古賀クリニック診療科新古賀病院診療科古賀病院21診療科新古賀リハビリテーション病院みらいみらい介護医療院矢取事業部辺春診療所教育研修部野伏間事業部 以前から提唱しているとおり、消化器癌の予後の改善の第一歩は早期診断です。肝細胞癌、肝疾患においては慢性肝炎のうちに積極的な治療、検査介入が必要です。C型肝炎患者の院内拾い上げは継続しています。当法人はクリニックでの検診も活発です、当院の腹部エコーは多くの生理機能技師が卓越した技術を持っていることから、肝細胞癌だけでなく、消化管の癌、現時点では早期診断が難しい膵癌、胆道系癌の早期拾い上げができていると思われます。内視鏡検査、腹部エコーの有用性は消化器癌の早期診断です。早期癌は根治が望めます。特に消化管の癌において早期発見は内視鏡的治療を可能とします。現在、早期診断のための検査法はほぼ確立していると言ってよく、今後もその検査の網の中に人々を呼び入れることが今後の課題です。松永高明、山下真広、岡本有貴、師井美輝彦医師ら若手医師の個々のスキルアップに伴い、多くの先進治療、多数の症例を事故なく加療できていることが我々の誇りです。更に充実した診療を行える喜びとともに大きな事故を起こさないように責任者としては身の引き締まる思いです。 消化器センターが開設し9年が経過しました。週に1回の内科外科合同カンファレンスも継続し、治療方針のみならず、診断についても外科との連携が密接にとるような環境になっていると思います。患者さんが増加すると消化器以外の疾患を合併症とする患者さんも増加します。あらゆる科の垣根が低い当院の利点を活かして、外科や放射線科、病理といった消化器関連科だけではなく循環器科、呼吸器科、腎臓内科、脳神経科などの先生方とも連携をとり、広く全般的に正しい治療が提供できるように、その上で「筑後地域における拠点病院」を目指して今後も精進していきます。 病診連携、病病連携を大切に、開業の先生方へは丁寧な紹介状の送付で紹介率をさらに向上させていき、来院された患者さんには丁寧にかつ確実に診療を行い、満足いただけるようにしていきたいと思います。今後も新古賀病院消化器内科は再度挑戦者としていい報告ができるようにがんばります。今年も皆様のご支援、ご協力の程、よろしくお願い申し上げます。— 31 —<診療体制> 消化器内科は2023年度から古賀病院21に常勤は置かず、毎日2名の医師が外来と院内コンサルト対応および内視鏡検査を行うことにしています。入院患者は全て新古賀病院のみで対応することに変更しました。2024年度診療スタッフ中村弘毅(新古賀病院副院長・消化器内科部長)、内田優介(新古賀病院消化器内科部長)、前山夕紀子、佐野千恵子、内田健介(新古賀病院消化器内科医長)、土居敬子、松永高明、岡本有貴、山下真広、師井美輝彦<外来診療> 月曜から土曜日まで常勤医による定期外来診療を行っています。午後はオンコール体制で診療を行っています。外来診察数、内視鏡検査数は年々増加しています。コロナ禍で上部消化管内視鏡検査を行うことは検査に従事する医療者への感染のリスクがあり、多くの施設で検査を減少させている中、感染対策委員にも介入いただき、十分なリスク回避をしながら減らすこと無く検査を継続することができています。幸い検査に伴って医療スタッフがコロナウィルスに感染することはありませんでしたが、少し慣れが出てきているので、今後も慎重に従事することとします。<入院診療> 入院患者数、年間の消化器内科の稼働額も増加しています。消化器内科担当疾患は上部消化管、下部消化管、肝臓、胆道膵臓領域に分けられますが、当科は専門性を置かず、幅広い分野で各々が担当しています。内田優介、内田健介、前山夕紀子、佐野千恵子、土居敬子医師といった消化器病専門医、肝臓専門医、消化器内視鏡専門医を中心としたチーム制、複数主治医制を取ることで若手医師の負担を軽減するようにしています。加えて週に二回の多職種合同の入院患者カンファレンスを行うことで科内全体の連携をとるようにしています。多くの消化器内科医スタッフで消化器病全般をカバーした最良・最適な消化器病診療を基本方針とすることができていると確信しています。分野別の患者数は、肝疾患の患者さんが引き続き多く、入院患者の約40%を占めています。他には消化器癌患者が30%を占めていることが挙げられます。消化器内科 部長 中村 弘毅消 化 器 内 科野伏間クリニック
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