令和6年度のはじめに、私たちは「みんながリーダー」という行動目標を掲げ、一人ひとりが責任と誇りを持って行動することを目指しました。 その旗のもと、職員全員が自らの現場を守り、仲間と支え合いながら困難な一年を乗り越えてくれたことに、心より感謝と敬意を表します。 今年度は、物価高や介護人材の不足など、医療・介護を取り巻く環境は非常に厳しく、経営面でも大きな試練の年となりました。 しかし、新古賀病院では、救急患者の受け入れ数や手術数が増加し、各診療科が機動力と結束力を発揮して地域医療の最前線を支えました。また、時間外労働の上限規制など働き方改革に直面する中でも、現場は前向きに知恵を絞り、実直に対応してくれました。 さらに、今年度から新たに始まった「リハビリテーション・栄養・口腔連携体制加算」にも積極的に取り組み、医療と栄養、リハビリが連携する多職種協働のケアモデルを一歩ずつ築くことができました。 これらの現場の努力と熱意が、厳しい環境下においても急性期・回復期病院の経営悪化を食い止め、全体としての安定を保つ力となったことは、まさに「みんながリーダー」としての行動の成果であると確信しております。 今後も、高齢化が進む地域において、医療・介護・福祉の切れ目ない提供体制を支え続けるためには、現場で働く皆さんの専門性と自律性が不可欠です。 私たちのグループには、急性期病院2施設、慢性期病院1施設、介護老人保健施設2施設、そして数多くの介護施設があります。そこに集う職員数は、今や2,500名を超えます。皆が力を合わせれば、どんな困難も必ず乗り越えられると、私は信じております。 この年報が、私たちの努力と成果の記録となり、次なる成長への足がかりとなることを願い、巻頭のご挨拶とさせていただきます。社会医療法人天神会 理事長 古 賀 伸 彦
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