社会医療法人天神会 2024年度 年報
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ご挨拶新古賀クリニック診療科新古賀病院診療科古賀病院21診療科新古賀リハビリテーション病院みらいみらい介護医療院矢取事業部辺春診療所教育研修部野伏間事業部 昨年度は3名+総診兼任1名の4名体制となり、外来、入院治療や気管支鏡検査を行なってきましたが、本年度は、1年間の限定ではありますが、久留米大学呼吸器内科の専攻医1名が来られ、常勤5名体制で診療を行なっています。 呼吸器内科外来は、基本1名体制ながら月曜から土曜まで毎日診療を行っています。診療疾患は、肺がん、喘息、COPD、間質性肺炎、肺感染症など多岐にわたりますが、我々は、呼吸器専門医である特性を生かし、診断から治療まで、可能な限り当院での完結を目指しております。 COVID-19感染症に関しては、2020年4月に診療開始以来、感染症専門医の先生とともに、我々呼吸器内科も入院診療にあたっております。最近は、重症例は少ないものの、呼吸器疾患合併者、透析患者、超高齢者の入院患者は、まだまだ少ないながらおられますので、当面、病棟も残したままで診療継続予定です。 肺がん診療に関しましては、がんの増殖に関連する遺伝子変異などの新たな発見と共に、年ごと複雑化してきた治療体系が一段落した感がありますが、近年は、進行、再発例のみならず、周術期の治療戦略も複雑化してきております。特に、これまで、手術後に補助化学療法が実施されてきた、再発リスクの高い例に対しては、術前に免疫チェックポイント阻害薬(ICI)を使用することで、無再発生存を伸ばすとする結果が複数報告されており、また、術前、術後両方でのICI使用により、無再発生存を伸ばすとする報告もなされ、早期の肺がんに対しても、ますます呼吸器内科の果たす役割は多くなっております。 間質性肺炎につきましては、この数年、久留米大学病院呼吸器内科を中心とした医療連携パスが稼働しており、当科も中核病院として参加しております。急性増悪などの対応は当院でも行いますが、比較的安定している方に関しては、地域の先生方に定期的な経過観察を依頼させて頂くことがございますが、何卒ご協力頂けましたら幸いに存じます。 最後に、毎年のお願いで申し訳ございませんが、我々からのお願いがございます。紹介状を持って、当日、飛び込み受診される患者さんがおられるのですが、当科は医師数が少なく、外来が1人での対応となっておりますため、かなり診察までお待たせし、ご迷惑をおかけすることが多くなっております。当日の急患対応としてのご紹介は全く構わないのですが、予約での診療が可能な方につきましては、可能な範囲で構いませんので、できるだけ事前に予約を取っていただけましたら幸に存じます。 我々は、引き続き地域に根ざした診療を心がけ、地域の診療拠点となるべく、努力を続ける所存ですので、今後ともよろしくお願い申し上げます。— 37 —呼吸器内科 主任部長 山田 一彦呼 吸 器 内 科

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