ご挨拶新古賀クリニック診療科新古賀病院診療科古賀病院21診療科新古賀リハビリテーション病院みらいみらい介護医療院辺春診療所野伏間事業部矢取事業部教育研修部 2024年度は、林明宏古賀国際看護学院長、冨満及び大庭医師の3人体制で始まりました。すでにタスクシフトに伴い臨床工学技士(ME)にスコピストとして手術に参加してもらっており、これまでと変わらず手術を継続することが可能でした。 そのような状況の中、2024年6月より松竹医師が産休明けで復帰され、診療体制が大幅に充実しました。産休中にも関わらず呼吸器外科専門医を取得されていたことから、自分はもっぱらスタッフや学生の教育に注力することができました。当然ながら大半の症例は任せることができるような状況でしたが、たまに親心からああだこうだと口を挟む時がありました。口を挟む行為も時として成長の妨げにもなるため、常に迷いや葛藤を感じながら行なっていました。林先生も同じような想いをしながら指導して頂いていたのだろうなと感じる日々でした。 とはいう自分もロボット支援下手術となると、まだまだ未熟な術者のため助手の先生方と確認しながら手術を進める状況のため、いつも付き合ってくれている先生方には感謝の気持ちで一杯です。勝手ながら2024年は可能な限りロボット支援下手術の症例を増やし、手術枠を確保することを目標としていました。年末には、初の縦隔腫瘍に対するロボット支援下手術を行い、ますます対象症例を拡大することができ、その甲斐あってか、ロボット支援下手術は肺葉切除の47%、区域切除の5%、縦隔腫瘍の67%を占める結果となりました。2024年度は計38例のロボット支援下手術を施行しましたが、これは今後、Console Surgeonが増えたとしても各術者の手術症例が減るようなことを防ぐことができ、継続的に術者育成ができる体制になることに繋がると考えています。 近年の肺がんに対する薬物療法の進歩は目覚ましく、毎年、診療ガイドラインが変更・更新される状況です。実際、このような状況で外科医が片手間に化学療法を行うのは、もはや罪と感じる時があります。そういう意味では、現在、山田先生を中心とした呼吸器内科が免疫チェックポイント阻害薬による治療を積極的に担っていただけていることは幸せな状況だと考えています。以前と比べ当院における呼吸器外科の役割は限定的となった感は否めないですが、内科・外科がよりシームレスになり診療がスムーズになった印象があるのは自分だけでしょうか。きっと皆さんも同じように感じているのではないかと信じています。 これからも古賀病院21も含めた呼吸器診療グループで地域医療に貢献していきたいと思います。— 38 —年間手術症例数ロボット支援下手術呼吸器外科 部長 冨満 信二呼 吸 器 外 科
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