ご挨拶新古賀クリニック診療科新古賀病院診療科古賀病院21診療科新古賀リハビリテーション病院みらいみらい介護医療院矢取事業部辺春診療所教育研修部野伏間事業部 本年度も北城副院長を筆頭に常勤医5名と福岡大学を中心とした非常勤応援医の協力の下、待たせない外来、待たせない治療をモットーに歩んできました。 その結果、外来患者は月1445名、入院は月115名を受け入れ、前年より増加しました。 ロボット支援腹腔鏡手術や経尿道的前立腺ツリウムレーザー手術を中心とした低侵襲手術を行い、短期入院(平均在院日数6日)を実践しました。前立腺癌に対する新たな低侵襲治療としてMRI guide下経尿道的前立腺がん温熱治療(TULSA)を導入しました。MRIが水分子の振動測定を利用してリアルタイムに前立腺内の温度を測定しながら、尿道内プローブをローテーションさせて癌組織を死滅させ、かつ尿道や直腸損傷を回避出来るのが特徴です。従来の手術や放射線治療ではなしえなかった部分的治療が可能となります。本邦2施設目で医師主導の自由診療ですが、昨年導入した経会陰式MRI超音波融合前立腺針生検からの一連の流れとして、機能温存に主眼を置いた低侵襲治療ですので、今後国内外からの需要が一層高まることが予想されます。 TULSA導入に当たっては札幌北楡病院へのコーディネーター、放射線技師、手術部のスタッフ見学に始まり、適応症例検討では放射線科医、麻酔科医との診療科横断的な連携が非常に重要なステップとなりました。また、MRI室を終日占有するため、使用頻度の多い他科との折衝など、病院全体で導入に協力いただき、この場を借りて感謝申し上げます。 泌尿緊急疾患、特に結石性腎盂腎炎、敗血症症例の受け入れは、ひきつづき、連携室からの報告→感染症コントロールチームによるトリアージ→手術部の医師、スタッフと情報共有→速やかな緊急手術へスムーズに連携して診療できる体制を維持できています。 周術期カンファレンスを関連するスタッフ(泌尿器科医、放射線科医、検査技師、放射線技師、手術部Ns)に加え、病棟スタッフ、事務スタッフも含め多職種カンファレンスを行っています。速やかな入退院の流れを作り、情報、知識の共有によって最新の治療に携わる実感を得られる機会としています。 本年度は後期研修医として千葉大学より田中基晴医師が2ヶ月間のローテーションを経験されました。次年度は福岡大学腎泌尿器外科学講座から専攻医の派遣が決定しています。泌尿器科の未来を担う若い医師に多くの症例と先進的医療を経験できる施設としてひろくアピールするのが当科の役目であると考えています。 学術面では11月に千葉県幕張メッセにて北城会長によりツリウムレーザー研究会が開催され、前立腺レーザ蒸散術のほか、上部尿路上皮がんに対する機能温存を目指した内視鏡的蒸散術についての先進的な議論がなされました。 また、3ヶ月毎の周辺医療機関との定期勉強会(北筑カンファレンス)では、紹介いただいた症例を中心に情報を共有し、地域医療全体としての向上を目指します。 最新治療の提供が、患者さんから選ばれるだけでなく、オンリーワンの治療に関われるという当院でのチーム医療のやり甲斐を高め、あらゆる面において地域で1番魅力のある泌尿器科を目指して活動して参ります。— 59 —ダ・ヴィンチ手術 症例数泌尿器科・初診・紹介数&紹介率(古賀21・月平均)新入院数の推移泌尿器科 主任部長 徳田 雄治泌 尿 器 科
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