社会医療法人天神会 2024年度 年報
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ご挨拶新古賀クリニック診療科新古賀病院診療科古賀病院21診療科新古賀リハビリテーション病院みらいみらい介護医療院矢取事業部辺春診療所教育研修部野伏間事業部 外来は咳、痰、息切れ・労作時呼吸困難、発熱、健康診断での胸部レントゲン異常、いびきなどを主訴に来院されています。かかりつけ医からの紹介も同様です。疾患としては呼吸器感染症、気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患、間質性肺炎、睡眠時無呼吸症候群、肺癌などになります。他医で改善しない長引く咳では胸部レントゲンに異常を認めないものに喘息、アトピー咳嗽、胃食道逆流症、後鼻漏症候群などがあります。肺機能検査、呼気NO検査などの検査だけでなく、耳鼻咽喉科や消化器内科との連携も行っています。睡眠時無呼吸症候群の睡眠検査・CPAPマスク導入も行っています。睡眠時無呼吸症候群のCPAP治療管理は約500名と、株式会社マルコとの連携で土曜診療を行っているため、この地域では突出して多くなります。さらにCPAPの遠隔モニタリングも行って、患者さんの通院負担を軽減しています。 九州大学呼吸器内科から派遣の非常勤医師には外来診療をお手伝い頂いており、九州大学とも連携しています。 肺癌の診療は、遺伝子変異に対応した分子標的薬剤、免疫チェックポイント阻害剤を積極的に導入しています。外来化学療法によりQOLを維持しながらの治療継続を心がけています。近年進行肺癌では、分子標的薬剤、免疫チェックポイント阻害剤などの治療法が進歩しており、これらの新しい治療を取り入れています。放射線治療センターとも連携し、根治照射、緩和照射を含む治療を行っております。 入院診療では肺癌、重症や難治性の肺炎、間質性肺炎、喘息発作、COPDの急性増悪、喀血などに対応しています。肺癌の手術可能な例については精査後に新古賀病院へ御願いしています。 紹介患者さんは直接の紹介だけでなく、新古賀病院外来を経由して受け入れているものもあります。 新古賀病院とは呼吸器内科・呼吸器外科、放射線科との合同カンファレンスを週1回開催して症例検討を行い、情報の共有化・転院時の連携をスムーズにしています。医療ソーシャルワーカーとの連携で、在宅医療への移行や療養型病床への転院を勧め、自己完結することなく地域医療と連携を緊密にしています。 2024年は新型コロナ感染症はニュース等では話題になることも減りましたが、現実には市中感染での外来診療や介護施設や病院での集団感染など多くありました。地域の病床逼迫した際には普段紹介のないところから紹介を受けたり、呼吸器内科の専門診療以外の分野も幅広く外来、入院で対応しました。 古賀病院21呼吸器内科では引き続き、このような専門診療と総合的な内科診療を行っていきます。— 63 —新入院患者数外来化学療法件数(月平均)呼吸器内科 部長 三角 幸広呼 吸 器 内 科

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