ご挨拶新古賀クリニック診療科新古賀病院診療科古賀病院21診療科新古賀リハビリテーション病院みらいみらい介護医療院辺春診療所野伏間事業部矢取事業部教育研修部 また、2 0 2 4 年 1 2月より泌 尿 器 科の前 立 腺 癌に対するTULSA治療(MRIガイド下経尿道的前立腺超音波アブレーション治療)がスタートしました。MRI室で全身麻酔下に行う治療であり、麻酔科医、手術部スタッフ共に手術室外の慣れない環境での全身麻酔管理となりますが、泌尿器科医、放射線科スタッフ他、様々な方々にご協力いただき安全に麻酔管理を行っていきます。<その他> 2024年度より術後疼痛管理チーム(APS)を立ち上げ、術後患者さんの疼痛管理を看護師、薬剤師と共に行っています。 また、COVID-19の影響で中止していた救急救命士による気管挿管実習の受入を再開し、2024年度は1名実習を終了されています。<終わりに> 高齢化社会に伴い、当院で手術を受けられる患者さんも超高齢者や様々な併存疾患をお持ちの方が多くなり、また、命に関わるような併存疾患をお持ちのハイリスクな方々も珍しくなく、さらに年々増加傾向にあるように感じます。 主治医や執刀医の先生方、併診して下さる先生方や患者さんと関わる全てのスタッフとの連携をさらに深め、綿密な術前診察と周術期のリスク評価を行い、家族を交えた十分な麻酔説明をした上で、可能な限り安全な麻酔管理を行いながら周術期をトラブルなく乗り越えていけるよう、これからも麻酔科一同努めて参りたいと考えています。 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。— 68 —古賀病院 21 手術件数<診療体制> 2024年度は昨年度同様、常勤医師2名(米澤香、服部彩子)、週4日の非常勤医師1名(鳥井ヶ原千明)、週3日・半日の非常勤医師3名(大石羊子、後藤志乃、花岡絢子)と、愛州紀子医師(婦人科)の半日応援体制で行いました。 手術枠の変更はなく、予定手術枠とは別に麻酔科管理予備・緊急枠を設けて、準緊急・緊急手術に対応しています。 平日の時間外対応は常勤医師2名と非常勤医師1名で、土日祝日(時間外含め)の対応は待機対応の非常勤医師に引き続きご協力いただいておりましたが、11月からは土曜日日勤帯のみ非常勤医師対応とし、時間外は新古賀病院麻酔科に対応していただくこととなりました。<術前・術後診察> 全ての麻酔科管理症例(緊急手術も含め)に対して術前診察を行い、麻酔説明の後麻酔同意書を取得しています。土日祝日入院や当日入院の症例などは予め術前外来枠に予約を取っていただき、診察を行っています。 また、各科から紹介いただいたハイリスク症例に対して、循環器内科 水田吉彦医師・税所宏幸医師と共に水曜日の午後に「ハイリスク術前外来」を行っております。 手術後も、ほとんどの症例に術後回診を行っています。<手術症例数> 2024年度の総手術症例数は2347例(前年度2297例)、麻酔科管理手術症例数は1733例(前年度1765例)、全身麻酔症例数は1729例(前年度1754例)であり、麻酔科管理手術症例における全身麻酔の割合が99.8%と、前年度同様ほとんどの症例を全身麻酔管理にて行っています。 麻酔科管理症例は主に泌尿器科・整形外科手術になりますが、その割合も年々増加しており、2024年度は約95%(泌尿器科 51%、整形外科 44%)となりました。それに伴い予定手術以外の手術の割合も増加しており、整形外科の約半数、泌尿器科の約3割を臨時・緊急手術として対応しました。 年齢別にみると高齢者の割合が全体の65%と半数以上を占め、90歳以上の超高齢者も5%程度おられましたが、高齢になればなるほど併存疾患の割合が増え、麻酔リスクも高くなりました。2024年度の最高齢は101歳の人工骨頭挿入術であり、高齢化社会の流れを一層感じる結果となりました。麻酔科 部長 米澤 香麻 酔 科
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