透析だより
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当院では、一昨年夏シャント感染が多く見られましたが、定期的に感染予防のお知らせを行うなどの取り組みを続けた結果、感染件数は減少しました。継続は力なりということわざにもありますが、ご協力いただいた皆さまに感謝いたします。シャントは、透析を受けるためにとても大切で、まさに“命のパイプ”です。感染を防ぐためには、清潔を保つこと、異常に早く気づくことが重要です。普段からシャントを観察し、気になることがあれば早めにスタッフへお知らせください。当院では、血液透析だけでなく腹膜透析 (PD) も行っています。腹膜透析では、シャント感染と同じように「腹膜炎」の予防が大切です。手指の衛生や交換時の環境整備を徹底することで、感染を大きく減らすことができます。また、最近では「長期留置カテーテル」で透析を続ける方も増えています。カテーテルも感染リスクがあるため、清潔な管理と正しい取り扱いが欠かせません。血液透析、腹膜透析、カテーテル、どの方法にも「感染予防」と「日常のケア」が共通して大切です。そして、もし将来シャントが使えなくなった場合にどうするかを考えることも必要です。様々条件はありますが、自宅で「ラストPD (最後の選択としての腹膜透析)」という考え方もあります。最近よく耳にする「SDM (Shared Decision Making:共有意思決定)」とは、患者さん・ご家族・医療スタッフが一緒に考え、最も納得できる治療方針を選ぶことを意味します。現在私は、腎代替療法専門指導士として、患者さんやご家族の選択の一助となればと思い、慢性腎不全保存期の方を対象に【腎代替療法選択外来】を実施しています。ご本人だけでなくご家族も一緒に参加していただき、血液透析・腹膜透析・腎移植・保存的治療など、それぞれの治療法について詳しく説明を行っています。もしものときに備えて今からできる準備を一緒に考えていくことが大切です。ご家族や身近な方と話し合いながら、皆さんにとって最も良い選択をしていきましょう。解らないことや、疑問に思ったことは遠慮なくお尋ね下さい。皆さんと一緒に、大切なアクセスを守りながら、安心して透析を続けられる環境を作っていけるよう努めて参ります。古賀病院21 看護部看護師長 平河 順子(腎臓病療養指導士、腎代替療法専門指導士)15大切な「アクセス」を守るために

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