こがねっと。Vol.14
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 放射線治療科に来られるのはがんの患者さんのみです。放射線治療は、腫瘍の死滅もしくは増殖の抑制を目的としています。腫瘍の細胞は、正常な細胞よりも放射線に対して受けるダメージが大きいので、その感受性の違いを利用して腫瘍の退治を目指します。 今まではリニアックによる放射線治療が主でした。リニアックとは一般的によく使用される機械で、狙ったポイント以外にも大量の放射線が突き抜けていきます。放射線を当てる方向を工夫することで、できるだけ正常な部分を避けるようにしています。 放射線治療というのは、休みを入れずに期間を短く治療するのが効果的と言われています。リニアックは6〜7週間、毎日週5回照射します。時間は1日10分もかかりません。麻酔はせず、治療中は痛くも痒くもありませんが、治療が進むにつれて副作用が出てきます。 副作用は治療する場所によって異なります。例えば胸部に当てた場合は肺炎を起こしたり、骨盤部に当てた場合は膀胱炎や下痢を起こすなどです。そのような副作用に対する薬を使いながら、できるだけ休まず放射線治療をします。 放射線治療のメリットは、やはり体に傷がつかない「非侵襲」ということです。他の治療法に比べて全身への影響が少なく、臓器の形、機能を温存できます。また放射線治療は、ただ腫瘍を小さくしたり、無くすためだけに行うわけではありません。肺がんは特に骨痛みがないのが放射線での治療は腫瘍を無くしたり小さくするのが目的1日の治療は10分足らずで痛みはありません骨転移の痛みやしびれなども取ることができる❺線科射放gy department「呼吸器のがんに関するお話」3しく「正知る」ということ大曲淳一 先生にお聞きしました。放射線科

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